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愛・世界博 宇宙電波館(その34)



 彼女は、

「ありがとうございます」

 と言ってそのバスタオルを体に巻いた。私は自制心が効かなくなったら困るので事務員の方をあまり見ないようにして尋ねた。

「なんでそんな格好をしているのさ」

 事務員は横向きに寝返りを打って、私に背中を向けて答えた。

「あれから部屋に帰って、鏡を見たら、マスカラが取れちゃって、目の周りが黒くなってたんです。それで、お風呂に入って洗おうと思ったんですけど、携帯のアラームを目覚まし時計代わりにしてるので、お風呂から出てすぐ寝ちゃったら、セットできなくて寝坊しちゃうと思って、服を脱いだまま携帯を探してたんです。鳴らしてみれば分かるかなと思ったんですけど、全然音がしないからおかしいなと思ってたんですよ。あー暑いです。バスタオル取ってもいいですか」

 事務員は横向きに寝転んだままバスタオルをめくって近くに投げた。まだ酔っ払っているみたいだ。

 私は彼女にバスタオルを再度かけて言った。

「とにかく、バスタオルをそのままかけとくか、布団にもぐってくれよ。目のやり場に困る」

「だめです。暑いからこのままでいいんです。気になるなら見なきゃいいんです。それにこのまま寝ちゃったら、お化粧が落とせないじゃないですか。お風呂に入らないと私は寝たらだめなんです……」

 事務員はそう言ってすぐに寝息を立て始めた。この部屋はシングルベッドなので、私が寝るところがなくなってしまう。しょうがないので私は彼女の部屋に行って寝ようと思い、フロントまで降りて、スペアキーを借りてこようと思った。

 ホテルのフロントには下を向いて居眠りをしている従業員がいた。私は彼に声をかけると、ビクッとして飛び起き、キリッとした表情を作り、

「お客様、お帰りなさいませ。お部屋の番号を承ります。何号室でしょうか」

 彼は寝ぼけて私が外から帰ってきた客と思っているようだ。私は彼に部屋番号を言った。するとその従業員は鍵がないのを不審に思いパソコンの端末をたたいて確認すると、

「失礼ですが三〇二号室は女性の名前で登録されていますが、なぜ鍵が必要なのでしょうか?」

 と私に質問したので、私は先ほどのいきさつを話したが、従業員は余計に疑っているようだ。

「保安上の問題がありまして、ご本人においでいただかないと鍵はお渡しできません」

 従業員はそう言って、スペアキーを渡そうとしない。私は諦めて、部屋に戻った。

 部屋に入ると事務員は大の字になって、あられもない姿でいびきをかいている。私は汗もかいたし風呂にでも入ってから考えようと思った。狭いバスルームで体を洗い、シャワーを出しっぱなしにして、歯を磨いた。風呂から出て、バスタオルが無いことに気づいた。部屋を出る前に事務員にかけてやっていたのでベッドの付近にあるはずだ。彼女はどうせ寝ているので、裸のまま近づいてもわかりはしないだろう。普通のタオルで拭いてもよかったのだが、少し彼女の様子を見てみたいので、わざわざバスタオルを取りに行こうと思った。

 私が濡れた体で、彼女に気づかれないように近づいて行くと、バスタオルは彼女の下敷きになっていた。私はゆっくりとバスタオルを引っ張ってみた。彼女は完全に脱力して寝ているので、少しぐらい強く引っ張ってもバスタオルは動かない。 事務員の無防備な姿を見て下半身の一部が膨張を始めてしまった。

  自制心、自制心、と心の中で唱えながら、少しぐらいはいいだろうと思い、胸の先に少しだけ触れた。

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