愛・世界博 宇宙電波館(その66)



 私は彼女の上になり、固くなったものを彼女の股間に近づけた。

 しかし宇宙電波除去装置により宇宙電波が完全に私の体から除去されていると、今度は途中で萎びることなく射精してしまう恐れがある。私は避妊具をつけた方がいいのではないかと挿入をためらってしまった。

 彼女は私の下から不審な表情をして、

「どうしたんですか? 早くしてください」

 と急かしたが、なぜここまで来て私が躊躇しているのか理解できていない様子である。彼女が妊娠しても私は責任が取れない。彼女のことだからもしそんな事態になれば私の家族の事情などお構いなしに大騒ぎするに決っている。後で大変なことになったら困ると思い、私は彼女の性器の入り口の所で腰の動きを止めているのだ。

 やはりコンドームをつけたほうがいい。私の最後の自制心が働いた。

 そして私は彼女から腰を引いて離れようとした。

「どこに行くんですか? もうこんなに大きくなっているのに止めちゃうのってなしです」

 彼女はそう言うと、離れようとする私の体にしがみついてきた。そして私の下半身を両足で押さえて引き寄せた。私は鍛えられた彼女の筋力に抗う事はできなかった。私の固くなった部分が彼女の中に飲み込まれてゆく。先程からかなり気分が高まっているので彼女の中はすでに滑らかになっている。しかし私は動くことをせず、彼女に尋ねた。

「避妊しなくていいの?」

「生理が終わったばかりで大丈夫に決っているじゃないですか。それにゴムは嫌いです。そんなものをつけたら全然気持ち良くないです。じらさないでくださいよ。さあ」

 と言って彼女は私の下から私の腰を掴んで、動かそうとしている。

 私は快感に負けて避妊具を装着するのを諦めてしまった。自制心を働かそうとしてもすでに私の一部分は彼女と結合してしまっているのだ。もう押さえきれない。快感に身をゆだねるしかない。私はゆっくりと動かしてみた。中は暖かく適度な圧力感があり、私が動くたびに彼女から声が漏れる。

 私は彼女の膣内の形状を確かめるように腰を動かしていると彼女は

「もっと動いてください。速く、速く。もっとです。もっとです。ああ、ああ」

 と言いながら私の下からさらに腕に力を入れて私の腰を持ってもっと速く動かそうと前後に揺すった。彼女がそうやってせかすものだから私の生殖本能に火が付き、意思に反して腰の動きに加速がついてしまった。もはや私の中から理性が失われてしまった。私は激しく事務員の股間に私の股間を打ちつけた。

 彼女は快感により、すでに私の腰から手を離し、事の成り行きに身を任せ大きな声を上げ身悶えている。私の固くなった部分は硬度を維持したまま快感が衰えることなく、射精感が高まってきた。私はあの宇宙電波の影響から開放されたという事を確信した。高速で動く私の体は熱くなり私の汗が彼女の肌に落ちている。

 ああ、もう出そうだ。もう止められない。と思っていると彼女の声が一瞬止まった。次の瞬間彼女の中から熱い液体が噴出し、のけぞってガクガクと不自然な動きになった。そして膣内の圧力が強くなって私の陰茎を締め付けた。

 腰を前後に振っている私はその締め付けに耐え切れなくなり、精子が堰を切ったように出始めた。彼女の膣内でビクンビクンと液体を放出するたびに彼女は感じて声を上げた。

 私は腰の動きを止めると脱力して彼女に覆いかぶさった。まだ精子は少量ずつ出続けている。昨日宇宙電波館で大量に出たにもかかわらず、こんなに大量の精子がどこに溜まっていたのだろう。暫くの間、私達は抱き合ったまま息を整えていた。

 私達は汗をかいて密着した皮膚が滑るほどになっている。そのうち私の股間の一部分は硬度を失いヌルリと抜けてしまった。彼女に栓をしていたものが無くなったので膣内から余分な精液や愛液が混ざったものがこぼれた。

 急にエアコンの風を感じ、汗が乾いていく。事後の白けた雰囲気が余計に罪悪感を増大させる。私は事務員から離れ、彼女の横に転がった。そして私は天井の模様をぼんやりと見た。

 彼女はゆっくりと起き上がってベッドから降り、無言でバスルームに向かって歩いていった。私は顔を上げ彼女の後姿を見た。股間から白っぽい液体が糸をひいて垂れている。それは歩くたびに床にポタポタと落ちた。彼女は床が汚れるのも気にせずバスルームに消えていった。



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