一言
冬支度 2010.11.15

 十一月も半ば過ぎようとしています。

 今年の夏は大変な猛暑でだったというのが嘘のように涼しくなってしまいました。薄着でバイクに乗るには寒い気候です。もう私にとってはバイクの季節も終わりです。

 高校生の頃から四十七歳の現在までずっと買い替えを何度か繰り返しながらもずっとオートバイを所有しています。小学生の頃、仮面ライダーやキカイダー、少年チャンピオンで連載されていたナナハンライダーの影響からバイクにはまってしまい現在まで引きずっています。
 バイクがあればどこかに行ける。べつに車でも電車でもいいはずなのですが、なぜか自分の逃避願望を満たしてくれるのはバイクだけなのです。それは昔、学生の私をあちこち旅をさせてくれた道具がバイクだったから。その頃の何も知らない不安定な自分の心の支えだったのです。


 現在所有しているバイクは2台。

一台は
 ホンダブロスproduct1 後期型
 ローポジションハンドルタイプ
 647cc  最高出力 55.0/7,500(PS/rpm)
ホイールの形状が違う前期型は時々見かけたことがありますがこれと同じのが走っているのを見たことはありません。

(バイクはこの角度から見たのが好きです)

 グニャグニャとしたマフラーの取り回しと、非力なエンジンの割には過剰品質と思えるフレームと足回りに惹かれて買ってしまいました。 
 1990年代初めに新車で買ってそのま手放さずに車検を受け続けています。常時点灯式のヘッドライトではなく オンオフスイッチが付いています。

 もう一台は
 ホンダXL230
 223cc 最高出力 13[18]/7,000(kW[PS]/rpm)
 2003年新車で購入

 オフロードは走らないため、タイヤはダンロップTT100GP
 (F100/90-19 R110/90-18)に換えています。

 キーの抜き差しがハンドルブレースバーがあるために不便だったのでハンドルも換えています。
でっかいテールランプもかっこ悪かったのでキタコのTW用を流用して取り付けています。
2ch等で酷評されていた前後のいかにもプアなドラムブレーキですが別にこれで困ったことはありません。無茶な運転をしなければちゃんと止まります。
 往年のホンダエルシノアを彷彿とされるデザインに惹かれて買ってしまいました。

 BROSもXL230も短命に終わった不人気車です。しかしどちらにも愛着が湧いていて手放す気にはなっていません。今まで乗り換えてきたバイクの数々を思い出してみると、どれも手放した後で後悔して切なくなってしまうので、余程のことがない限り今の二台はずっとこのまま自分のところに置いておこうと思っています。

 仕事に追われ、疲れ、休日は死んだようにじっと休息を取っている私にはバイクに乗って風を切って走りたいという欲求はあるものの実際バイクに乗って走る気力がないことが多いです。

 今年もほとんど乗っていません。時々倉庫から出してはエンジンをかけて終わりということが何度かあっただけです。
 
 そして昨日ブロスを出してみるとバッテリーが上がっていてエンジンすらかからなくなっていました。前にエンジンをかけたのがいつだったのか忘れています。

 充電器につないでしばらく充電し、チョークを引いてセルを回してみました。キュルキュルと音を立ててセルは回ったのですがエンジンがかかりません。

 しまった放置しすぎた。

 もしかしてもうエンジンが復活しないのではないかという不安が襲ってきます。あまりセルばかり回すとセルモーターもおかしくなりそうです。こんなにバッテリーが元気になったのに頼むからエンジンかかってくれ。二十代の頃からずっと一緒だったブロスがここでお終いなんて寂しすぎる。

 ブロンと一瞬エンジンに火が飛んだような音がしました。セルを少し休めた後、再度回してみました。

 そしてババババとマフラーから白煙混じりの排気ガスが出ました。さらにセルを回すとブロロロロと連続でエンジンが回り、やっとバイクの心臓が復活しました。

 しばらくアイドリングさせたあと、いつもならここで倉庫にしまうのですが、倉庫の奥の戸棚に入れてあるヘルメット被りブーツを履いてグローブを装着して道に出ました。

 今日は天気がいいぞ。

 私はスタンドでガソリンを入れて紅葉の山道へ向かいました。

 ショートツーリングを終えて二台を倉庫にしまう時、来年気候が良くなったらはもっとこいつら乗って色んなところに行きたいなと思ったのでした。
 
 © 2010 田中スコップ 
路上のゴム手
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