一言
バイク免許 その2 2006.09.16
 
 前回の続きです。

 ここで訂正があります。前回夏休み前に教習所の申し込みをしたと書いていましたが、前回の話を当HPに載せて数日後、記憶に誤りがあったことに気づきました。私の誕生日は六月で、誕生日前から教習所の申し込みをして教習を受け始めていたことを突然思い出しました。私の文章など取るに足りないものであるので、そんなことどっちでもいいのではと思われるかもしれませんが、私の中で考えれば考えるほど辻褄が合わなくなってしまったのでここに訂正いたします。

 私は教習所に通うため授業が終わって陸上部の練習を何回かサボってしまいました。その際、先生にばれないように口裏を合わせて協力してくれた当時の部活の仲間達には感謝します。

 教習所の金網フェンスに激突してから、クラッチの使い方もわからない者が中型二輪免許を取得するのは無謀であることがわかりました。それから約一ヵ月後、夏休みに突入しました。中型免許はとりあえずお預けにして、原付免許を取得することに作戦変更しました。

 夏休みに入ってすぐに運転免許試験場に行きました。原付免許は学科だけだったので以前からの勉強が役に立ち、一回で合格。晴れて原付免許を手にしました。

 その当時自営業をしていた親は金銭的に余裕があり、私が免許を取得したと報告したところ、怒られるかと思いましたが父親も若いときにバイクに乗っていたので怒られるどころか父親が非常に乗り気になり、クラッチ付きのホンダXE50というバイクを新車で買ってくれたのでした。定価が15万円ぐらいだったと思います。私が親だったら私のような人間には間違っても買ってやりません。

 実家の近所にあるバイクも扱う自転車屋に注文すると一週間もしないうちに納車されました。それからは実家から下宿まではそのバイクで往復するようになりました。クラッチに慣れるまで一週間ぐらいかかりました。交差点でウイリーしてしまったこともあります。

 そして夏休みの後半になり、いよいよ次の段階に進むことを決意いたしました。それは試験場に直接行って小型の二輪免許を取得することです。クラッチに慣れたからもう大丈夫だと変な自信を持っておりました。しかし運転免許というものはそんなに簡単に取れるものではありませんでした。高校の補習授業もあり、そんなに頻繁に試験場には通えませんでしたが、小型だったら3回ぐらい通えば取れるだろうと舐めてかかっていました。

 試験場に行くと125ccのビジネスバイクが試験車両でした。自分が乗っていたXE50はリターン式のギヤで、試験車両はロータリー式のチェンジでした。操作の方向が反対でシフトアップしようとすると反対に急激なエンジンブレーキがかったりして思うような運転ができません。そしてウインカーとライトのスイッチが反対だったため、曲がろうとしてウインカーを点けたつもりでヘッドライトが点灯したりして散々な試験になってしまいました。

 私は結局夏休みが終わるまで6回通い、そのうちコースを一回だけ完走しましたがすべて不合格でした。完走したときにはもしかして合格? と近くにいた受験者とワクワクしながら掲示板を見ていたのですが、結局私の番号は出ませんでした。ろくに練習もしないでぶっつけ本番で試験を受けるので当然の結果です。

 とうとう夏休みが終わり、16歳の夏も終わりました。私の計画では高校生の間に大型二輪免許(その当時16歳以上であれば受験できました)まで取得する予定でしたが早くも失敗し一時的に絶望感に襲われましたが、また冬休みもあるし春休みもあるので気を取り直して再度挑戦すると誓いました。

 9月の終わりごろの事だったと思います。ホームルームの時間に担任がみんなの前で言いました。

「夏休み中にバイク免許を取ったものは正直に言うこと。そのまま黙っていて見つかったら停学、正直に言うと反省文だけでいいぞ。心当たりがあるものは後で職員室に来るように」

 気が小さい私は悩んだ末、結局自首して卒業まで免許証を学校に預ける事になってしまいました。とうとう高校生の間にすべてのバイク免許を取得するという夢が絶たれてしまいました。紛失した事にして免許証を再発行してもらうという手もあったのですが、保管場所が分かっているのにそんなバレバレの手を使って警察に問い詰められると隠し通せる自信が無かったのであきらめました。

 赤点ばかり取っていましたが奇跡的に高校を卒業する事ができ、卒業式が終わってから職員室の金庫で眠っていた免許証をやっと返してもらいました。実をいうと卒業証書を貰うより、免許証が帰ってきたほうが嬉しかったのです。

 実家に帰るたびにエンジンをかけるだけだったXE50が復活しました。

 中型二輪免許や大型二輪免許も後になってかなりの無駄な労力を使って取得したのですが、その話をし始めると長くなってしまいますので、またの機会にしたいと思います。

 
 © 2006 田中スコップ
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