一言
土砂降り 2005.12.14

 五月頃だったでしょうか。雨降りの中、路肩に自動車を止めて休んでいたときのことです。小雨になったら外へ出てジュースでも買おうかなと思っていたところ、雨はなかなか止まず、かえって段々と激しくなってきました。
 自動車の中からボンヤリと外を見ておりますと、こんな土砂降りの中、犬の散歩をしている人がいました。しかも傘をささずに。

 平日の昼間に散歩をする人は少ないと思いますが、その人は男性で、多分、年齢的にみて定年退職をして時間に余裕がある人ではないかと思います。激しい雨に打たれて髪の毛もぐちゃぐちゃです。五月頃とはいえあれだけの雨にぬれると寒いはずです。

 しかしずぶぬれになっても、いやな顔をしていません。あたかも毎日の日課とばかりに、平然と犬の紐を持って散歩しているではないですか。しかも、犬も嫌がるふうでもなく、散歩する気で歩いているようでした。時々、道端に落ちている物の臭いをかいでいますが、鼻の中に水が入るのでしょう、クシュンと言って、体をブルブルと震わせ、水を撒き散らしています。土砂降りの中なので、ご主人も犬が撒き散らす水をよけるでもなく、犬のなすがままついて歩いています。

 そして何事もなく犬とご主人は去っていきました。

 それにしても、雨の中、散歩をするのはめんどくさくないのでしょうか。犬が出かけたがっているからついて行くのか、犬がご主人のわがままにつきあっているのか、本人に聞いていないので謎です。多分冬になって大雪が降っても台風で強風が吹き荒れても彼らは散歩に出かけているのではないかと思います。 

 © 2005 田中スコップ
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